竪町の路上に世界最長のプロジェクションマッピング~430m
金沢市中心部の竪町(たてまち)通りで、2017年10月7日(土)から9日(月)、路上にプロジェクションマッピングが展開されます。長さは430メートルで世界最長となります。ギネスにも申請します。
カラフルな掛け軸をイメージ
通常、プロジェクションマッピングは、ビルなどの建造物の表面を使う場合が多いですが、今回は道路の路面に映像を流します。
竪町といえば、金沢で最も大きな商店街。この商店街のメインストリート全域を使って、「掛け軸」をイメージした縦長の映像を投射し、歩行者にその上を自由に歩いてもらいます。
プロジェクター80~100台
テーマは「デジタル掛け軸」。地元の石川県小松市出身の映像作家、長谷川章さんが描いた幾何学模様の絵百万枚をシャッフルしたアート作品です。まるで万華鏡のようなカラフルな絵柄になるそうです。80~100台のプロジェクターが使用されます。
ギネスブックの世界記録への申請も予定
430メートルという長さのプロジェクションマッピングは、世界最長だとのことで、ギネスブックの世界記録への申請も予定しています。観覧は無料です。
イベント名は「竪町colorload(たてまちカラーロード)」。主催は竪町商店街振興組合。金沢工業大学や金沢文化服装学院が協力しています。
石川県金沢市では、北陸新幹線の開通にあわせて、金沢城をプロジェクションマッピング(プロマ=PM)で彩るイベントが活発に行われています。
五十間長屋、橋爪門続櫓まで約140メートルに投影
北陸新幹線の金沢開通後の2015年5月3、4日夜、金沢城公園三の丸広場では、施設に投影した映像を楽しむプロジェクションマッピングが実施されました。主催は金沢市。
映像は、金沢城の菱櫓(ひしやぐら)から五十間長屋、橋爪門続櫓まで約140メートルにわたって投影しました。
「ひゃくまんさん」や加賀友禅の色彩
映像のテーマは「伝統と創造の融合」。石川県観光PRマスコットキャラクターの「ひゃくまんさん」を随所に登場させて、大人から子どもまで幅広く楽しめる演出となりました。加賀友禅の色彩もふんだんに使われていました。
上映は2015年5月3、4日とも午後7時20分、8時10分、9時、9時50分の4回で、上映時間は約15分間でした。
五十間長屋、橋爪門続櫓まで約140メートルに投影
金沢城公園では2014年10月11、12日にも、建物などに投影した映像を楽しむプロジェクションマッピングが実施されました。北陸新幹線金沢開業のカウントダウンイベントとして、隣接の兼六園もライトアップされ、無料開放されました。
菱川勢一さんが総合監修
金沢城プロジェクションマッピングは、NHK大河ドラマ「八重の桜」のオープニングを手がけた映像作家の菱川勢一さんが、総合監修を担当。菱櫓(ひしやぐら)から五十間長屋、橋爪門続櫓までの約140メートルに15分ほどの映像を投影しました。企画した金沢市プロモーション推進課によると、国内最大級のプロジェクションマッピングだったといいます。
観覧は無料
観覧は無料で、投影は2014年10月11、12日とも午後6時半、7時15分、8時、8時45分の計4回行われました。兼六園は2014年10月11、12日とも午後6時半~10時に無料開放されました。
金沢の中心部にある複合施設でも、北陸新幹線開通を記念したプロジェクションマッピングが行われ、金箔が空から舞い降りたり、色とりどりの加賀手まりが跳ね上がったりする映像が上映されました。また、土塀や石畳の小路が広がる「長町武家屋敷跡」などでは、明かりを誘客につなげる照明実験をしました。
北陸新幹線長野―金沢間開業
金沢市では、繁華街でホテルの新築や改装が相次いでいます。2015年春の北陸新幹線長野―金沢間開業を受けて、首都圏や海外からの需要が見込めるためです。
夜間景観の売り込み
一方で、北陸新幹線の開通により、日帰り客が増えるのではという心配も出ています。そこで、金沢市は滞在型観光を進めようと、夜間景観の売り込みに力を入れ始めました。プロジェクションマッピングの導入はその一環です。
ホテルトラスティ金沢香林坊
市中心部に開業した「ホテルトラスティ金沢香林坊」。洋風の建物で、大通りに面したテラス席では宿泊客やビジネスマンがくつろいでいます。北佐久郡軽井沢町や琵琶湖周辺など全国で展開しているリゾートトラスト(名古屋市)が手掛けたホテルです。
ANAホテルは壁が金箔、JALホテルは天井が銀箔
JR金沢駅前の「ANAクラウンプラザホテル金沢」は約千平方メートルの大宴会場を全面改装しました。企業研修や国際会議で訪れる海外からのビジネス客を想定して「金沢らしさ」にこだわり、金箔で壁を彩りました。「ホテル日航金沢」は最上階30階のダイニングを刷新。天井の装飾は銀箔を施しました。
124億円の経済効果
日本政策投資銀行の試算では、新幹線開業により、1年間に観光やビジネスで首都圏から石川県を訪れる客は約32万人増え、約124億円の経済効果が見込めます。しかし、ホテルや市の関係者は日帰り客の増加を懸念しました。新幹線で東京―金沢間の所要時間は現在の最短約3時間50分から2時間半になりましたが、宿泊客が減る恐れがあったのです。プロジェクションマッピングのイベントは、この打開策です。
2005年
「第3の薄型テレビ」と言われるリアプロジェクション(背面投射型)テレビの新製品が相次いで登場している。40型以上の大型画面が中心で、プラズマや液晶テレビに比べて、価格が安く、消費電力が少ないのが特長だ。日本でも、大画面テレビを買い求める消費者は増えており、液晶、プラズマを交えた「本命争い」が激しくなりそうだ。
リアプロテレビは、画像を本体の背面で拡大し、スクリーンに映像を投射する仕組みだ。液晶などと違って、映像を表示するパネル部分の開発投資がそれほどかからないことなどから、低価格化が可能という。米国や中国では大画面テレビの7割をリアプロが占めているとされる。
各社が年末商戦に合わせて発売する新製品では、本体の薄型化や省エネなどを売り物にした機種が目立つ。
三洋電機が11月に発売する「グラフィナ」(55型と45型)は、55型の奥行きを39・7センチに縮め、部屋の角に置く場合は25型のブラウン管テレビの設置スペースとほぼ変わらないという。
日本ビクターが10月中旬に売り出す「ビッグスクリーン エグゼ」(70、61、56型)は、高精細のフルハイビジョン映像に対応。70型の消費電力は221ワットで、同社製の40インチ液晶テレビの256ワットを下回る省エネを実現した。
一段と価格を下げて、家庭への浸透を図る動きも強まっている。
通信販売のみのセイコーエプソン「リビングステーション」は47型で29万8000円と、大型テレビの普及の目安とされる「1インチ(型)=1万円」を大きく下回る1インチ約6300円となっている。三洋電機の新機種も、55型の店頭価格は45万円程度の見込みで、割安感を強調して販売拡大を狙う戦略だ。
スナップアップ投資顧問によると、薄型テレビはこれまで30型台が主流だったが、液晶テレビメーカーが大型サイズを強化するなど、40~60型台の競争も激しくなっている。リアプロメーカーは「価格競争力に加え、画質や機能も向上しており、50型以上では絶対的に有利だ」(三洋電機)と強気の構えだ。